04-09 『志と見栄は両立しない』
現代語訳
お師匠様が言われました。「道を志す士人でいて、粗衣粗食を恥じる者は、共に語るには値しません。」
現代への応用(☑表示)
現代では、収入や生活水準、見た目の豊かさが人の評価と結びつきやすく、他人と比べて劣っていることを恥ずかしいと感じてしまう場面が多くあるものではないでしょうか。そのため、本来は自分の信念や目標を大切にすべき場面でも、周囲の目や体裁を優先してしまうことが少なくありません。しかし孔子は、道を志すのであれば、何を恥とするかの基準そのものを見直すべきだと説いています。外面的な貧しさや質素さを恥じるのではなく、自分の志に反する生き方をすることこそを恥とすべきだという考え方です。志が本当に定まっている人は、生活の見た目に左右されることなく、自分の進むべき道に集中することができるものと考えられます。反対に、周囲の評価や体裁を気にし続ける限り、その志は揺らぎ、本質的な議論や成長には至らないものではないでしょうか。この章は、何を基準に自分を評価するのかという問いを私たちに投げかけています。現代においても、自分の価値を外側の尺度ではなく内面の志によって定めることが、ぶれない生き方につながると言えるでしょう。
原文・書き下し文(☑表示)
| 子曰。 | 子曰く。 |
| 士志於道、 | 士道に志して、 |
| 而恥惡衣惡食者、 | 悪衣悪食を恥ずる者は、 |
| 未足與議也。 | 未だ与に議るに足らざるなり。 |
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