01-07 『行いが伴っていれば、それはすでに学びである』
現代語訳
子夏が言われました。「見た目や感情に流されず、徳のある人を重んじます。父母へ仕えては、力を尽くし、君主へ仕えては、身を以って尽くします。友人との交わりでは、言葉に誠実さがあるようにします。このようにふるまえる人物が、たとえ道理を学んでいないと言ったとしても、私はその人を学んだ者だとみなすでしょう。」
登場人物
- 子夏 … 孔子の弟子。孔門十哲の一人。名は商。
現代への応用(☑表示)
この章は、「知識の有無よりも、日々の行いこそが学びの本質であること」を示しています。まず、「見た目や感情に流されず、徳のある人を重んじます」とあるように、人を評価するときには表面的な印象ではなく、その人の中身や行いを見ることの大切さが説かれています。現代においても、外見や雰囲気だけでなく、その人の誠実さや積み重ねを大切に見ることが重要であると考えられます。次に、「父母へ仕えては、力を尽くし、君主へ仕えては、身を以って尽くします」という言葉は、それぞれの立場で責任を果たし、真心をもって向き合う姿勢を示しています。仕事や家庭においても、自分にできることを丁寧に尽くしていくことが信頼につながると考えられます。また、「友人との交わりでは、言葉に誠実さがあるようにします」とあるように、人との関係の中で、言葉に責任を持つことの大切さが示されています。日常の何気ない約束や会話の中にも、信頼を育てる要素があると考えられます。そして、「このようにふるまえる人物が、たとえ道理を学んでいないと言ったとしても、私はその人を学んだ者だとみなすでしょう」という言葉は、とても重要な要点を示しています。ここでは、学びとは知識の量ではなく、実際の行動として表れているかどうかにあることを示しています。このように、日々の生活の中で誠実な行いを積み重ねていくこと自体が、すでに学びであると考えられます。知識を増やすことと同じように、行動を整えていくことの大切さが、この章から読み取れます。
原文・書き下し文(☑表示)
| 子夏曰。 | 子夏曰く。 |
| 賢賢易色。 | 賢賢たるは色を易う。 |
| 事父母、 | 父母に事えて、 |
| 能竭其力、 | 能く其の力を竭す。 |
| 事君、 | 君に事えて、 |
| 能致其身。 | 能く其の身を致す。 |
| 與朋友、 | 朋友に與して、 |
| 交言而有信。 | 言を交え而して信有り。 |
| … | |
| 雖曰未學、 | 未だ学ばずと曰うと雖も、 |
| 吾必謂之學矣。 | 吾は必ず之を学びたりと謂わん。 |
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