04-12 『自の利益ばかり追求すると怨まれる』
現代語訳
お師匠様が言われました。「自分の利益のことばかりで行動すれば、怨まれることが多いものです。」
現代への応用(☑表示)
現代社会では、効率や成果が重視される中で、利益を基準に物事を判断する場面が多くあります。合理的に考えること自体は重要ですが、それが行き過ぎて、常に自分の得失だけを優先するようになると、周囲との関係にひずみが生まれていくものではないでしょうか。利益を第一に考える姿勢は、一見すると賢明な判断のように見えますが、その背後にある意図は周囲に伝わります。その結果、信頼を得るどころか、利己的な人間として距離を置かれ、やがて不満や反感を招くことになるものではないでしょうか。孔子はここで、行動の基準が利益に偏ると、人との関係の中で必ず歪みが生じることを簡潔に示しています。人は単なる損得だけで動く存在ではなく、公平さや誠実さといった要素を重視して他者を評価するからです。現代においても、短期的な利益を追い続けるだけでは、長期的な信頼や協力関係を築くことはできないと考えられます。この章は、利益を完全に否定するのではなく、それに支配されない判断基準を持つことの重要性を教えています。
原文・書き下し文(☑表示)
| 子曰。 | 子曰く。 |
| 放於利而行、 | 利に放而して行えば、 |
| 多怨。 | 怨み多し。 |
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