儒学のすすめ
論語 現代語訳大全

04-04 『仁を志せば、悪に流れにくくなる』

現代語訳

お師匠様が言われました。「本気で仁を志している人は、悪い行いから自然と遠ざかります。」

現代への応用(☑表示)

現代では、正しい行動を取ろうとしても、目先の利益や周囲の空気に流されて判断を誤ることが少なくありません。どれだけ知識やルールを身につけていても、迷いが生じる場面は避けられないものと考えられます。

孔子はここで、「仁を志す」という姿勢そのものが、人の行動を正しい方向へ導くと説いています。思いやりや誠実さを大切にしようという強い意志を持つことで、誘惑や打算に流されにくくなり、結果として大きく道を踏み外すことがなくなると考えられます。

重要なのは、個々の場面で正解を探し続けること以上に、自分がどのような基準で生きるかを明確にすることではないでしょうか。その基準が「仁」に定まっていれば、判断に迷う場面でも自然と進むべき方向が見えてきます。

この章は、行動を正すためには外側の条件を整えることよりも、まず内面に確かな志を立てることが重要であるという点を、簡潔に示していると言えるでしょう。

原文・書き下し文(☑表示)

子曰。いわく。
苟志於仁矣、いやしくじんこころざせば、
無惡也。しきこときなり。
広告

【次へ】 04-05 『得るか失うかではなく、正しいかで判断する』

【前へ】 04-03 『仁ある者だけが、人を正しく評価できる』

里仁りじん第四の章一覧を見る