02-24 『媚びと臆病の否定』
現代語訳
お師匠様が言われました。「自分が祀るべきでない神や霊まで祭るのは、へつらいです。正しいことだと分かっていながら行わないのは、勇気がありません。」
補注
- 有名な語句「義を見て為さざるは、勇無きなり。」の元となったのが、この章です。
注記・解説
自分が祀るべきでない神や霊とは、自分の家系・身分・役割とは関係のない祭祀対象のことです。具体例で言うと、「他人の祖先を勝手に祀る」、「自分の身分にふさわしくない神を祀る」、「本来は国家や上位者が行う祭祀に手を出す」などといった行為です。これらの行為は「打算による媚びへつらい」とみなされました。
現代への応用(☑表示)
この章は短いですが、「信念 vs 打算」というかなり本質的なテーマを扱っています。まず前半では、本来の筋を外れてまで他者に合わせること、つまり「打算による媚びへつらい」を戒めています。現代でも、立場や評価を気にするあまり、本心ではない言動を取ったり、必要以上に相手に合わせたりする場面は少なくないのではないでしょうか。しかしそのような行動は、一時的には関係を保てても、長い目で見れば信頼を損なう原因になると考えられます。一方で後半では、「正しいと分かっていながら行動しないこと」を問題としています。正しさを理解していても、それを実行するには勇気が必要です。周囲との摩擦や不利益を恐れて行動を避けてしまえば、結果として何も変わらず、正しさは実現されません。この章は、「間違ったことに迎合しないこと」と、「正しいことを実行する勇気を持つこと」の両方を求めています。ただ知っているだけでも、ただ従うだけでも不十分であり、自分の判断に基づいて行動することが重要だと考えられます。
原文・書き下し文(☑表示)
| 子曰。 | 子曰く。 |
| 非其鬼而祭之、 | 其の鬼に非ずして之を祭るは、 |
| 諂也。 | 諂いなり。 |
| … | |
| 見義不爲、 | 義を見て為さざるは、 |
| 無勇也。 | 勇無きなり。 |
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