儒学のすすめ
論語 現代語訳大全

02-11 『温故知新と師の条件』

現代語訳

お師匠様が言われました。「過去に学んだことをよく振り返り、そこから新しい理解を得ることができれば、これによって、人の師となることができます。」
補注
  • 有名な故事成語「温故知新」は論語のこの章から生まれました。

現代への応用(☑表示)

この章は、「本当に価値ある学びとは何か」、そして「人に教える資格とは何か」を示しています。

現代では、新しい知識や情報を次々と取り入れることばかりが重視されがちではないでしょうか。しかし孔子は、単に新しいことを知るだけでは不十分であり、過去に学んだことを振り返り、その意味を深く理解し直すことが重要だと説いています。

一度学んだことでも、時間をおいて見直すことで、新たな気づきや理解が生まれます。この「振り返りと再発見」を繰り返すことで、知識は単なる情報ではなく、自分の中で生きた知恵へと変わっていくものと考えられます。

また、このような学びを積み重ねている人こそが、はじめて人に教えるに値するとされています。単に知識を知っているだけでなく、その本質を理解し、状況に応じて説明できる力があるからと考えられます。

この章は、「新しいことを追い求めるだけでなく、学んだことを深め直すことの大切さ」を教えています。新しい知識を得るだけでなく、過去の学びを振り返ることで理解は深まります。この積み重ねが、やがて人に教えられる力へとつながるものと説いています。

原文・書き下し文(☑表示)

子曰。いわく。
温故而知新、ふるきをたずねてあらたをれば、
可以爲師矣。もっし。
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